ピザ屋とるねこ

2022年1月7日

昔々、わたくしとるねこ、宅配ピザ屋で働いておりました。

・・・もう20年近く前になるかと思います。

今のようにネット注文が主流ではなく、主に電話注文でした。

ネット注文もあったにはあったのですが極僅かで、ネットで受けた注文がFAXで届き、わざわざそのFAXを従業員が打ち込まなければいけないお粗末なものでした。

今はネットのアカウントで個人が特定され少なくなったと思いますが、当時の電話注文が主流だとイタズラもちょこちょこありました。嫌いなヤツの家に大量のピザを送りつけてやろう的なものです。

僕も何回か注文を受けたことがあるのですが大体電話の段階で気づきます。

やっぱり何か違和感を感じます。

注文の仕方が投げやりな感じだったり、不機嫌そうだったり。その割に枚数が多かったり。

「ピザの生地は厚目のパン生地、薄めの生地いかがなさいますか?」と聞いても

「あ?なんでもいいよ。」みたいな感じで。

1、2万円分も頼んでるのになんでもいいことないでしょ、それにそんなにピザ頼む時って普通テンション高いでしょ。

更に電話番号と表示してる番号が違えばほぼほぼクロです。さすがにナンバーディスプレイくらいはありました。

会社だとか何かの集まりならありえるけども個人宅ならますます考えにくい。

このような注文はとりあえず一旦最後まで注文を受けます。

そして注文はまだ確定させず数分後に電話を掛け直します。

「先ほどご注文頂きました〇〇ピザですが配達の際手書きの領収書のご用意はいかがなさいましょうか?」とか

「お手拭きはいくつお入れしましょうか?」

など内容はなんでもいいのですがイタズラだとそもそも繋がらない、使われてない番号のことも多いです。

繋がっても「なんのことですか?」と先程と違う声で返されると、「あぁ、何か恨みを買ってるか嫌われているのかなぁ」と思いながら「申し訳ございません、番号を間違えてかけてしまいました」と謝罪してそっと受話器を下ろします。

もちろん全部が全部イタズラではありません。ちゃんと電話が繋がり領収書を用意して配達したこともあります。その節は疑ってしまってごめんなさい。

ピザはイタズラや復讐、ましてや肥溜めに例える物ではありません。

みんなで楽しくサッカーでも見ながら食べましょう。

それでは今日はこの辺で。とるねこでした。