卸問屋とるねこ
高校野球を引退し、しばらく日雇いでのアルバイトをしていた僕が、面接して採用してもらい初めてレギュラーバイトとして働いたのが卸問屋でした。
高校野球ではレギュラーになれなかったのでアルバイトとはいえ良い響きでした。

僕の住む街はまぁまぁ大きなトラックターミナルがあることから物流が発展していて、業者が買い出しに来るような卸問屋が数件ありました。
高校生の時給が安い中、他のコンビニや飲食店よりも時給が高かったので働くことにしたのですがそれでも今の最低時給の方が遥かに高いです。当時の高校生は全然稼げなかった印象があります。
友達は池袋の某有名コンビニでバイトしてましたが高校生時給と研修時給の二飜で時給680円だったと聞いた時は驚きました。しかも先輩に夜な夜な公園まで連れてかれ毎日声出しの練習をさせられていたとの事。
応援団もびっくりです。

さて卸問屋のお仕事ですが主に商品の品出し、補充の際に出る段ボールの処分、掃除、閉店作業といったまぁスーパーのバイトなどと変わらないものでした。
ただいちいち商品がデカかった。
業務用の品をたくさん扱っていたのでゴマ油が一斗缶だったりマヨネーズが一升瓶くらいの大きさだったり。

当時まだコストコやメトロを知らなかったので初めはアメリカサイズの商品に心踊っていましたが慣れてしまえばただただ重いだけです。
脚立に乗ってそれらを持ち上げるのはなかなかの筋トレになりました。
ネズミの生態に驚く
たくさんの食品を扱っていた為時々お店にネズミの被害が出ました。
閉店後の夜に商品が食べられているのです。
奴らの歯は強くビニールはもちろんプラスチックのキャップなども平気で嚙り破ってしまいます。
ある日出勤してみるとアンコの袋が食いちぎられていました。
もう売り物にならないので片付けているとある法則に気がつきます。
高いこしあん、安いこしあん、高いつぶあん、安いつぶあんの4種類がそれぞれ1キロの真空パックで売られていたのですがネズミ達は高いこしあんの袋を全て食べていました。
値段が読めないはずのネズミは真空パックから出る僅かな匂いを嗅ぎ分けより栄養価の高い商品を選んでいるのです。こしあんは好みなのか?伊東四朗もびっくりです。
新宿の某スポーツショップでは高いプロテインの袋を食いちぎり食べられるという被害あったそうです。

タンパク質をより効率よく摂取することを覚えたネズミ達が人間に変わって覇権を握る日はそう遠くないかも知れません。
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